入手不可能になっているだろうということを重々知っているのです。更に彼等は、現時点と、われわれ人類全体が石油を失ってしまう時点までの間にも、石油価格は急速に上昇し続けて行くことも知っているのです。石油価格はおそらく天井知らずに急上昇して行くことと思われます。そうなればその後にはいゥたい何が起きるでしょうか。しかもことはそれだけではすまないのです。
よろしい。石油価格が急上昇するとしましよう。それゆえわれわれが将来生産するものは、それがどういうものであろうとずっと高価なものとなっているに違いありません。生産物のこのような価格上昇は更に加速的なものになりさえするでしよう。
ではエネルギーが使い果たされた後にはいったい何がやってくるのでしようか。先進国にはノゥハゥがあります。機械その他があります。彼等が代替エネルギーの開発を進めていく公算は犬です。そのためには更に洗練された高度の技術が必要となります。しかしこのような高レべルの技術はほとんどの発展途上国が持ち合わせておらず、また残された比較的短かい期問では創出することのできないものなのです。したがって、つまるところは、われわれは将来でもなお低開発国としてとどまっているだろうということです。
私に言わしむれば、これは根本的にまちがったことであり、不公正だと思います。先ほどの人間的な要因のことに話をもどしますが、人間性や人間的要素は充分考慮されることなく、充分な注意も払われていません。MITの研究は、贫困の問題あるいは人類が生存して行くための全ての条件を改善して行く方法を考慮せずに、むしろ不自由のない生活を送るためにはいったいどうすればよいのか、またどうすれば大型自動車を乗りまわし続けることができるのか、といったようなことを研究しているのです。
囯の貧富の差を問わず、全ての人類のことを考慮する必要あリということですね。
そうです。これは私の信念です。
これらのことについて、学生達と話し合うことがあリますか。エチオピアの若者達はこういった問題に興味を持っているでしょうか。
この点についてはあなたのお気に入るようなお答えをすることはどうもできないようです。どういうわけか、