いの解決案がないか調べます。頭の中にすでにある知識 によってその問題を解決するのに成功すれば、その特定の知識の有用性あるいは真実性が再確認されることになります。そうでない場合には、再び図のA点に立ち戻って、W型をした問題解決モデルを新たにム点から只点までたどらねばなりません。
このW型の問題解決モデルにおいては、思考のレベルでのA-D-E-Hという径路は、歴史の中で最も古くからの伝統を持ついわゆる「書斎科学」を表わしています。他方E-F-G-Hという径路は。近代化と共に出 現し科学一般を評価した「実験科学」を表わしています。他方ごく最近になって開発が進められているにすぎない「野外科学」は、径路A-B-C-Dによって示されています。
あなたの方法がそのギャッブを埋めるように思われます。
そうです。と申しますのは、西欧科学はD-E-F-G-Hという径路については多くの方法論を生み出した にもかかわらず、A-B-C-Dという径路を進むための、とりわけCからDに移るための体系的な方法論は何
ら生み出しませんでした。私のKJ法は、言うまでもなくこのC点とD点との間を扱うための実際的な方法なのです。ここでは、われわれはデータが語る声に耳を傾けねばなりません。先入見に基づいた考えは、決して出してはならないのです。ここでは、腹蔵のない気持を持つことが、非常に、要です。多くの人々の研究の現段階にあっては、とりわけ多様なデータが異質で高度に祓雑な場合は、相互関係の意味づけを発見することは依然としてきわめて困雄な課題として残っています。それを技術 的に可能にしたのがKJ法です。
あなたのKJ法の応用可能性は、人種によってあるいは国民によって違いはしないでしょうか。人々の心 理や伝統は非常に極晞に違っていますから。あなたの 方法は世界全体に逋用可能でしょうか。
方法論それ自体は、いかなる国民や人種にも当てはまります。しかしその中身は全く異なったものになるでしょち。
日本の文化は非常に理解がむずかしい。少なくともそのことは、私があなたのお国について発見しまし