す。ご承知のようにヒットラーが政拖をとるまでは、民 主的に政治が行なわれていたドィッとソ連との関係は全 く友好的なものでした、それはあたかも両国の将来の関 係を暗くするものは何も無いかのようにみえました。し かし、ここにおいても歴史は予言できないということが わかりました。ナチ国家の出現と、このナチ国家のソ連 への干渉は予知できませんでした。ソ連を囲んでいる国 々の歴史の進展を予想することは非常にむずかしいこと です。しかしながら、われわれは未来に対して希望を持 たねばなりません。われわ
れの地球は、全面的武装解除 を遂行する以外に生きのびる方法はないのです。これを 遂行するためには異なつた社会体制の共存が必要です。
周恩来首相か最近フランス琪会代表団に次のような ことを苜つたことがあリます、「原子嫌弾を所有する 国の数が大になればなるほど、戦争の危険は小になる -水棄燔弾は平和を意味する」、と。
あなたはこの臆测を受け容れられますか。
あらゆる国の相互抑止策を基礎にしたニの平和雄持の 方策は、むしろ核戦争を勃発させるより大きな可能性さ え孕んでいます。相互抑止による引き止め政策のバランスをとることはむずかしいことです。サーヵスの最も経 験を有する锎渡り師でも時には致命的な過ちを犯すものです。そして、このような演技をする曲芸師の数が増え れば增えるほど過ちの可能性も增大してくるわけです。
今述べてきた状況は、核音楽の鍵板をたたく责任のあ る人々は彼等の常識をしっかり維持し、恐るべきシンフ オ二ー、すなわち、地球のためのレクィエム(死者を祭 るミサ曲)が決して一時の気まぐれから鳴り出さないと いう保障があることが前提になっています。特に、非拡 散条約は、望ましい目標への第一段階を構成はします が、しかし次の段階は全面的な武装解除にもって行かな ければなりません。
スゥェーデンの前科学大臣のアルパ・ミュルダール 夫人〔本書第ー卷対談36参照〕は小量の核分裂物質が人 類を恐喝するかもしれない慝い分子に入手できる好機 が存するということを私との対談で指摘されていまし たが、あなたはそれをどう思いますか。
この問題が、今、諸外国で討議されているのは知って います。私がおぽえている限りでは、これはこの前のフ ィソランドでのパグゥオシュ会諶でのそれに関する研究