先進国から発展途上国への技術あるいは知識の移転の問題は、おそらく、発展途上国の経済発展と結びついた中心問題の一つです。ともかくわれわれは、発展途上国の時間的な発展過程を充分に考慮に入れる必要があります。その際の諸問題は非常に大きなものがあります。われわれのチームでは今、この問題に、基本的には数学的プログラミングの手法を利用することにょって、取り組んでいます。
私どもが従事している第三のブロジェクトは、石油、もしくはその他の鉱物資源の供給の制約といったいくつかの国際的条件のもとで、日本経済がとることが可能でありかつ望ましい道を探すものです。そのための方法としては、やはり二次計画法の手法が用いられており、その結果として、日本経済の脆弱性は主としてそれが持つ高いエネルギー輪入比率にある、といぅことが示されています。
第四のブロジェクトは、日本人の価値観の研究です。このブロジェクトに関与している人達は、日本の産業構造が日本人の価値基準に対して持つ関係を表わせるょぅな一個あるいは複数個のモデルを作ることを目指しています。
その種のモデルの作成には、行動科学者、社会科学者、心理学者などが参加していますか。
はい。その研究チームのメンバーのうちの二人は、システム科学者であり、二人は社会科学者で、そのうち一人は経済学者です。もっとも、まだ社会心理学者は入っていませんが。
しかしさっきのお括のような問題にとっては、心理学者が中心的な役割を果たすとは思いませんか。
おゥしゃるとおりですが、現在までのところ、この仕事にとっての適当な候補者がみつけられませんでした。
あなたの研究チームのとったアブローチと、MITのフォレス夕ーやメドゥズ流のアブローチとは、どこが違いますか。
やっていることが非常に違います。例えば二番目のプロジェクトをとってみましょう。その主要目的自体がすでに非常に異なっています。メドゥズの場合は、彼が示したいと思ったことは、全地球的な制約条件がどのような結果をもたらしそうか、ということでした。彼等の考